男性の悩みの種である包茎。一口に包茎とはいっても、種類が分かれることをご存じですか?
包茎は種類ごとに特徴や重症度が異なり、場合によってはペニスが壊死するなど取り返しのつかない事態を招く恐れがあります。
本記事では、図を用いて包茎を種類別に分かりやすく説明するとともに、包茎がどのような弊害を生み出すのか解説していきます。
包茎とは?図で見る仮性・真性・嵌頓の違い
包茎とはペニスが先端まで皮に覆われている状態を指しますが、種類によってその特徴は異なります。
包茎だからといって、必ずしも日常生活で不便な思いをするとは限りません。中には、さほど弊害なく過ごせてしまうタイプも存在するのです。
言葉だけではイメージしにくいかもしれませんので、今回は図を使って分かりやすく解説をしていきましょう。
仮性包茎の図
仮性包茎とは、平常時・勃起時に関わらず皮を剥くことができるタイプを指します。
包皮に締めつけ(絞扼)がなく、亀頭まですっぽり皮に包まれていても、自分の指でスムーズに皮を剥くことができるのです。勃起をすることで自然と皮が剥けて亀頭が顔を覗かせるケースもあるので、日常生活を送る上でそこまでの不便さはないといえます。
真性包茎の図
真性包茎とは、亀頭がまったく露出できないタイプの包茎です。手を使っても皮を剥くことができず、包皮と陰茎が癒着しているケースもあるので、無理やり皮を剥こうとすればペニスを傷めることになるでしょう。
仮性包茎とは異なり、日常生活に多大な影響を与えますので、早期改善が望ましいといえます。
嵌頓包茎の図
嵌頓包茎とは、剥いた皮が元に戻らない状態です。それだけならまだ良いですが、問題なのは戻らない包皮が陰茎を締め付けてしまうことです。
締め付けの強度には個人差がありますが、重症の場合はペニスが鬱血し、最悪のケースは組織が壊され、ペニスが壊死する可能性があります。人間でいえば、首を絞められていることに等しい危険な状態だといえるでしょう。
嵌頓包茎は、医療的処置の後遺症でなることもありますが、多くは自分で皮を剥き、元に戻さなかったことが原因です。仮性包茎であれば要所要所でペニスの皮を剥く必要性があるでしょうが、剥いた皮は元に戻すよう心掛けてください。
ちんこが包茎になるデメリット
包茎ペニスには、様々なデメリットが存在します。
日常生活で不便な思いをするだけではなく、人生の楽しみや、男としての尊厳を大きく傷つけるものであるのです。
包茎治療に対して足踏みする方は多いですが、デメリットを知ることで、治療へ前向きになることもあるでしょう。そう願い、それぞれの特徴を解説していきます。
見た目が悪い
まずは見た目の問題です。亀頭まで皮に覆われたペニスというのは、お世辞にも逞しいとはいえません。もちろん個人差はありますが、包茎であることを堂々と主張できる男性は稀な存在でしょう。
包茎ペニスの見た目には、下記のようなマイナスポイントがあります。
- 通常のペニスに比べて幼く見える
- 亀頭が露出できないことで本来の大きさよりも小さく見える
- 見た目が大きなコンプレックスとなり精神的なダメージを受ける
女性に包茎であることをバカにされ、大きなトラウマとなってしまうケースもあります。
ペニスなど普段は人前に出さないのだから見た目はどうでもよい、と高を括っていると、いざその時を迎えて後悔することになるでしょう。
セックスがスムーズに行えない
ペニスが包茎であると、セックスが上手くできません。亀頭を覆い隠している包皮が邪魔をして、ペニスを膣内にスムーズに挿入できないのです。真性包茎の場合はどうやっても皮を剥くことができないので、セッスクはおろかオナニーすらできないケースがあります。
皮を剥くことができる仮性包茎であれば、挿入時に自分で亀頭を露出させれば問題はありません。しかし、挿入後のピストン運動で包皮が引っ張られることにより、痛みが出現するリスクがあります。
膣の中で包皮が裂け出血するという、想像しただけでも冷や汗の出る大惨事を招いてしまう恐れも否定できません。
人間の三大欲求の1つである性欲を解消できない人生というのは、男としては何とも味気ないものです。また、結婚後の妊活で苦労することも用意に想像できます。大袈裟な話ではなく、セックスレスや子供ができないことが原因で離婚するカップルや夫婦は珍しくありません。
ペニスが不衛生
皮の剥けない真性包茎は、ペニスの清潔を保つことが難しいです。
ペニスの衛生面を確保するには、入浴時などに皮を剥き入念に洗うことです。特に恥垢などの汚れが溜まりやすいカリ部分は、入念に洗浄する必要があるでしょう。
仮性包茎であれば問題ありませんが、亀頭が露出できない真性包茎は蓄積された汚れを洗い流すことが非常に難しいといえます。カリ部分まで皮を剥くことができないので、清潔にする術がないともいえるでしょう。
溜まった汚れは異臭や感染症の原因となります。亀頭や陰茎が炎症する亀頭包皮炎を繰り返しやすいことも真性包茎の特徴で、こういった感染症はペニスと包皮の癒着を強めて包茎を悪化させる危険性もあります。
また、不衛生なペニスで無理やりセックスを行うことで、パートナーの女性には性病を発症するリスクが出てくるでしょう。
尿を排出しにくい
尿道口を包皮が塞いでいることで、尿を外に出しにくい現象が起きます。尿道口から排出された尿は包皮の中に溜まってしまい、水を入れた水風船のように膨らんでしまうのです。
内側の圧力が限界値を超えることで、ようやく皮膚の隙間から尿が排出されますが、一本の放物線を描くように便器に向かってくれるわけではなく、口を指で摘まんだホースのように、尿は辺り一面に飛び散ってっしまうでしょう。
その結果、便器や床を汚してしまい、排尿のたびにトイレ掃除をするという屈辱感を味合わされます。トイレは1日に何度も行くものなので、シンプルに掃除が手間というデメリットもあります。
包茎の治療法
現在、包茎を治療するべきか悩んでいる方は、デメリットを知ってどう感じたでしょうか。
それでも治す気がない方は、恐らく包茎と上手に向き合っているのでしょう。しかし、包茎を治したいと感じた方は、包茎の治療方法について気になりだしたのではありませんか?
包皮翻転訓練
包皮翻転訓練は、思春期までの方に有効的な治療法です。
ペニスにステロイドが含まれたリンデロン軟膏などを塗布し、包皮と亀頭や陰茎の摩擦を無くすことで、皮を剥きやすい環境を整えてあげます。
もちろん滑りが良いからといって、いきなり皮が広範囲に剥けるわけではありません。狭い包皮口を広げるように、毎日少しずつ皮を剥くのです。長く続けることで皮の剥ける範囲が広くなっていくでしょう。
「むきむき体操」とも呼ばれる方法で、ペニスが成長期を迎えていない年齢の方には効果を発揮してくれます。しかし、成人を超えてペニスと包皮の癒着が強い方には、効果が期待できませんのでご注意を。
手術治療
包茎手術は、受けたその日から効果を実感できる治療方法です。包茎治療といえば手術を思い浮かべる方も多いでしょうが、効果の即効性に加えて、再発リスクがないことは大きなメリットでしょう。
経験が豊富な医師に手術を担当してもらえれば、適切な包皮切除範囲やペニスのデザイン性も保証されるので、術後の見た目にこだわる方も安心です。また、包茎手術は日帰りが基本なので、時間の消費も最小限に抑えられます。
デメリットには高額な治療費が挙げられますが、真性包茎や嵌頓包茎であれば健康保険が適用されます。皆さんが想像しているよりも安く手術を受けることができるので、検討してみる価値はあるでしょう。
包茎手術は総合病院の泌尿器科や、一般の美容外科クリニックで受けることが可能です。ペニスに関する診療が不安の場合は、事前にクリニックの口コミなどを調べ、親切な対応をしてくれるところをピックアップしておきましょう。
完全個室でプライベートが守られていたり、スタッフが全員男性であることを希望する場合にも、事前の情報収集は欠かせません。
ペニス増大サプリ
ペニス自体のサイズアップを促すことで、包茎を改善することが可能です。
そもそもペニスの大きさに対して包皮が余っていることも、包茎の原因です。その根本的な問題を改善することで、自然と亀頭が包皮という鎧を脱ぎ捨ててくれます。
ペニスのサイズアップには、ペニス増大サプリをおすすめします。手術治療と比べてコスパが良く、医療事故などのリスクを負う心配もありません。
手術治療のようにすぐ効果を実感できるわけではありませんが、継続して服用することで着実にペニスを大きくすることができるでしょう。
ペニスを大きくするメリットは、何も包茎改善だけではありません。
- 見た目が逞しくなる
- セックスで女性を満足させられる
上記のような付加価値も得ることができるので、まさに一石三鳥だといえます。
包茎矯正器具
最後にご紹介するのは、包茎矯正器具というアイテムです。
これは効果を推奨するわけではなく、インターネットやSNSで話題なので、知りたい方のために解説をするだけです。
包茎矯正器具には、下記のようなタイプがあります。
- テープタイプ
- リングタイプ
- 下着タイプ
それぞれペニスの皮を剥いた状態で装着することにより、剥いた状態を維持できる剥き癖をつけることを目的としてます。
仮性包茎であれば一定の効果を期待できるかもしれませんが、医学的に効果が証明されているわけではなく、誤った使い方をすることでペニスを傷める危険性があります。
包茎矯正器具のメリットはコストパフォーマンスの良さですが、使用はあくまでも自己責任となりますのでご注意ください。
包茎治療に関する年代別の考え方
包茎治療はいつからするべきか、当事者やその親からすれば気になるポイントです。
医学的に包茎治療の適齢期というのはありませんが、年代別の考え方を分析することで、おおよその目安はつけることができるでしょう。
新生児
全ての新生児は、真性包茎の状態で生まれてきます。
だからといって、すぐに治療が必要になるわけではありません。アメリカやイスラム圏内の国々では、新生児のうちに包皮除去手術が行われる風習がありますが、日本ではペニスの成長を待つという考え方が一般的です。
ペニスが大きくなれば、自然と皮も剥けていく可能性が高いので、決して焦る必要はありません。新生児のペニスの皮を無理やり剥くことで嵌頓包茎になる危険性もあるので、じっくり様子を見ていきましょう。
幼少期
4~5歳になると、早い方は亀頭が露出し始めてきます。
亀頭のサイズアップや包皮口の広がりといった要素が合わさることで、自然と皮が剥けてくるのです。とはいえ、いわゆるズル剥けの状態ではありません。亀頭の先端が少し顔を覗かせる程度なので、誤解はしなようにお願いします。
この頃になると、入浴時に少し皮を剥いてペニスを綺麗に洗ってあげることが理想的です。ペニスの清潔を保つことで、感染症の予防にもなるでしょう。
子供によっては、皮を剥く際に痛がったり、くすぐったがったりする可能性がありますので、無理強いは禁物です。下手に恐怖心や苦手意識を植え付けることは、特策とはいえません。
人によって考え方は様々ですが、4歳頃になっても皮がまったく剥けないのであれば、包皮翻転訓練を始めても良いでしょう。その際は一度医師から軟膏の塗り方や、皮の剥き方などの指導を受けてください。
思春期
思春期を迎えることで、二次性徴が出現します。男性ホルモンや成長ホルモンが活発に分泌され、ペニスも成長期に突入するのです。
思春期を終える頃には、ペニスも成長のピークを迎えているので、多くの場合は包茎を卒業できているはずです。
それでも約7割の方が仮性包茎であったり、2割が真性包茎のままというデータもあります。思春期を終えても真性包茎のままであれば、本格的に包茎治療を検討する必要が出てくるでしょう。
成人後
成人の包茎は、「治療を受ける」という選択肢しかありません。
仮性包茎であるなら、工夫次第で問題なく日常生活を送ることができますが、真性包茎や嵌頓包茎は早急に治療を始めましょう。放置するのはあらゆる面でリスクが大き過ぎます。
充実な人生を送る上で、包茎は間違いなく足かせとなります。
高齢者
若い頃は正常なペニスであっても、加齢や生活習慣病が原因で包茎となるケースがあります。
高齢者の包茎で問題となるのは、介護面です。自分が他人と力を借りなくては生活できなくなったとき、ペニスが包茎だと自分が恥ずかしいだけでなく、介護をしてくれる方にも迷惑がかかります。
特に女性の介護員である場合、非常にいたたまれない気分となるでしょう。
高齢者の包茎も、積極的に治療を受けることをおすすめします。
包茎は病気ではないが早期治療が理想的
多くの方が包茎を病気の一種だと勘違いしていますが、包茎はあくまでペニスの状態(症状)を指しており病気ではありません。
しかし、病気と同じように心身ともに様々な弊害を生み出すことに間違いはありません。
幸いなことに、包茎は適切な治療を受けることで問題なく改善することができます。手術やサプリメント療法にしても、重症化することで治療費が高額となるケースがあるので、早期に治療することをおすすめします。
放置することに何の意味もありません。自分に合った治療法を実践してみましょう。