早漏とは、セックスにおいて射精までの時間が意に反して短くなる症状で、一般的には挿入後1分ほどで射精してしまう状態を指します。
日本国内では1,300万人の男性が自身を早漏だと感じており、女性問題、特に性行為において大きな弊害を生み出してしまうでしょう。
本記事では早漏に悩まれれている男性のために、早漏の治し方や、そもそも何が理由で早漏のなるのかなど、気になる情報を解説していきます。
早漏の定義とは
そもそも早漏の定義とは、何でしょう。国際性機能学会によると、早漏の定義は下記のようになっています。
- 毎回挿入してから1分以内もしくは挿入の前に射精してしまう
- セックスの相手が変わっても射精を遅らせることができない
- 射精が早いことでストレスを感じ、悩み苦しんでいる
上記の項目に当てはまる方は、早漏の可能性が非常に高いと言えるでしょう。
射精に至るまでの時間には個人差があるとはいえ、やはり1分以内は短すぎると言わざるを得ません。一刻も早く改善方法に着手しなければ、日常生活に大きな支障が出ることが予想されます。
早漏を治す方法
早漏が日常生活に与える影響は、皆さんは想像しているよりも大きいものです。
セックスでは女性から不満をぶつけられることもあるでしょうし、自身も強いオーガニズムを感じることができず、ストレスが蓄積されていきます。
ですが、ご安心ください。早漏にはいくつかの改善方法が存在します。早漏を治す方法を余すことなくご紹介していくので、ぜひ参考にしてください。
早漏の治療薬を服用する
実は早漏には、治療薬が存在します。早漏防止薬と呼ばれることもあり、専門のクリニックで処方してもらえます。
治療薬は興奮物質であるノルアドレナリンを抑制することで、射精までの時間を大幅に延長することが可能です。効果の即効性が期待でき、1度目の服用で効果が実感できなくても、2度目の服用からは着実に効果が出るでしょう。
早漏の治療薬にも様々なタイプがあり、中には世界50ヶ国以上で愛用されている製品もあるので、安全性は高いと言えます。
デメリットとしては、1錠あたりの価格が高額なことと、医師の診察が必要なのでドラックストアで市販薬を購入できないということです。ドン・キホーテやアマゾンで購入できれば助かるのですが、現状は診療を受けることが必須です。診察は予約制のクリニックが多いのも難点でしょう。
巷では、早漏を防止できる成分が含まれた軟膏を治療薬の代用品として使うことができるという情報が囁かれていますが、この手の塗り薬は本来の用途以外で使用するのは危険な行為です。ペニスに何らかのトラブルが発生する恐れがありますので、絶対に止めてください。
また、治療薬には錠剤タイプのほかにも、スプレータイプがあります。早漏防止スプレーとも呼ばれ、脳内のホルモンバランスを調節するのではなく、陰茎に吹きかけることでペニスの感度を鈍化されることが目的で、いわゆる「麻酔薬」と同じだと言えます。飲み薬との併用も可能です。
ED(勃起不全)治療薬を服用する
早漏の治療には、バイアグラなどのED治療薬も効果的です。
「射精が早い人に勃起薬なんて飲ませたら逆効果では?」という声が聞こえてきそうですが、もっともな疑問でしょう。確かに余計に刺激に弱くなりそうな印象を受けます。
アダルトグッズ企画・販売会社の「TENGA」が検証を行ったところ、ED治療薬の服用前と服用後では、ペニスを膣に挿入してから射精に至るまで平均3.9分も時間が延長されました。服用回数が多いほど効果も上がることが判明しており、早漏に対するED治療薬の効果が立証されたわけです。
ですが、医学的にED治薬のどの成分が早漏に働きかけたかというメガニズムは判明していません。
「早漏の原因とは?」の章で詳しく解説しますが、早漏になる原因には3つの種類があります。そのうちの1つである「衰弱性早漏」はEDを併発しているパターンも多いので、そこに治療薬の成分が働きかけることで、早漏にも効果を発揮しているのではないかという見解もあります。
どちらにせよ、早漏治療薬と併せてED治療薬を試しても損はないでしょう。
早漏の手術治療を受ける
早漏は、手術治療でも治すことが可能です。具体的な治療法は、下記のとおりです。
手術名 | 効果 |
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包皮小帯切除法 | 「包皮小帯」とはいわゆる「裏スジ」のことで、セックスにおいて強い性感帯となっています。この部分をピンポイントで取り除くことによって挿入時の感度を減らし、早漏を改善します。 |
亀頭冠焼灼法 | 「亀頭冠」とはカリ首のことで、ここには真珠様丘疹と呼ばれるブツブツがあります。セックスにおいて過敏なポイントとなってるので、除去することで早漏の改善が期待できます。 |
治療薬と同様に効果の即効性が期待できる手術治療ですが、デメリットはやはり高額な費用でしょう。また、ペニスにメスを入れることに強い抵抗を感じる方もいると思います。
そんな方は、亀頭にヒアルロン酸を注入する亀頭増大術もおすすめです。亀頭が大きくなるこで刺激に耐性が生まれ、射精までの時間を伸ばすことが可能です。
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同じように、サプリメント療法で亀頭を大きくすることもできます。手術治療や薬剤注入と比較して副作用がなく、何よりもコスパに優れているので興味のある方は試してみると良いでしょう。
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包茎治療手術を受ける
包茎の治療を行うことで、早漏の改善も期待できます。
亀頭部分が皮に包まれていたほうが刺激に強くなりそうなイメージですが、余分な包皮は性行為で強い刺激を受けてしまうケースもあるのです。
包茎手術で余剰分の包皮を切除し、亀頭を露出させることで、薄い粘膜が刺激に強い厚くしっかりした上皮となってくれます。
包茎におけるそのほかのデメリットも解消されるので、まさに一石二鳥でしょう。
ケーゲル体操を行う
これまでは医学的な観点から早漏の解決方法を解説してきましたが、ここからはセルフで行える治療法に切り替えていきます。
まず最初にご紹介するのが、ゲーゲル体操です。主にPC筋を鍛えることを目的としています。PC筋は「恥骨尾骨筋(ちこつびこつきん)」のことを指し、その名のとおり「恥骨」と「尾骨」を結ぶ筋肉のことです。
PC筋は、排尿や射精時の重要な役割を担っています。この部分を鍛えることで、勃起力や射精力が向上し、早漏の改善にも繋がるわけです。
ゲーゲル体操はPC筋を手軽に鍛えることができるトレーニング方法で、下記のような手順で行っていきます。
- 床に仰向けの姿勢で寝転がり、膝を立てます。足は肩幅程度に開いておきましょう
- その姿勢のまま、肛門や尿道あたりを5秒間引き締めます(慣れてきたら時間を長くする)
- 力を抜いてリラックスします
- これらの動作を1分間繰り返し、合計で10セット行います
たったこれだけの運動でPC筋が鍛えられ、早漏の改善が期待できます。テレビを見ながらの「ながら運動」にも適しているので、ぜひ実践してください。
射精をコントロールできるように訓練する
早漏を改善するのは、射精をコントロールできるよう訓練しましょう。
「それができないから早漏なのでは?」と厳しいご指摘がありそうですが、それも訓練次第です。射精のコントロールは努力次第で身に付けることが可能なのです。
具体的な訓練方法をご紹介しましょう。自分1人で行う場合の手順は、下記のとおりです。
- マスターベーション(オナニー)をする
- 射精しそうになったら手を止める
- 射精の波が引いたらマスターベーションを再開する
- 再び射精の波が押し寄せてきたら手を止める
上記は「スクイーズ法」と言い、いわゆる「寸止め」を繰り返すことで、ペニスに持久力をつけていくやり方です。早漏の原因の1つに、亀頭が刺激に弱いというものがあります。
この訓練方法で刺激に対する耐性を高めていき、射精までの時間を1秒でも長く伸ばしていきましょう。
また、女性が協力してくれるのであれば、なおのこと効率の良い訓練が行えます。女性の手や膣内の刺激で寸止めを繰り返すことを「セマンズ法」と言い、マスターベーションよりも快楽的な刺激が強い分、訓練を繰り返すことでペニスが鍛えられるでしょう。
挿入中に興奮を抑える工夫をする
セックスにおいて雑念を取り入れるのは女性に失礼かもしれませんが、挿入後に興奮を抑える工夫をすることで射精時間を伸ばすことも可能です。
有名な事例に、ピストン運動をしながら脳内で数字の計算を繰り返すというものがあります。計算問題に集中することで、セックスにおける興奮度を減少させるわけです。ポイントは目を閉じることで、女性の顔や裸など視覚からの興奮もシャットアウトしましょう。
可能であれば女性の喘ぎ声が聞こえないよう、ヘッドホンで音楽などを聴くのも効果的ですが、流石に女性が白けてしまう可能性があります。
注意点としては、興奮が冷めて中折れしないことです。中折れすると、早漏よりも女性との関係性を直すほうが先決となってしまうでしょう。
体位を変える
セックスには、様々な体位があります。人によって好みは異なり、誰もが自分の好きな体位を持っているでしょう。そこで、あえて自分があまり好きではない体位でセックスをしてみることをおすすめします。
例えば女性の顔が見える正常位が好きな方は、視覚からの興奮を抑えるためにバックの姿勢で挿入してみると良いかもしれません。少々マニアックで難しい体位なら、ピストン運動を成立させるのに必死で集中力が削がれてしまい、結果的に興奮度を抑える効果もあるでしょう。
また、射精の波が押し寄せてきたら体位を変更することも早漏対策の1つです。体位を変えることで、寸止めと同じ効果が得られます。
コンドームの厚さを変える
ペニスの刺激を減少させるのであれば、厚手のコンドームを使用するのが最もシンプルな方法でしょう。
コンドームの生地には厚さがあり、薄くなるほど快楽が強くなることが一般的です。商品ラインナップも豊富で、ドラックストアなどで手軽に購入できる点も嬉しいポイントでしょう。
価格帯も1箱1,000円以下の商品が多いので、コスパにも優れています。避妊対策としても効果的で、女性からの信頼度も上がる可能性が高いアイテム。ゴムが嫌いな男性も、早漏防止のためなので我慢してください。
カウンセリングを受ける
最後にご紹介するのが、専門のカウンターによるカウンセリングです。
早漏の原因の1つに「心因性早漏」があります。つまりセックスに対する不安や緊張を抱えることで、射精時間が短くなってしまうということです。
カウンセリングでは、自分の心に潜む悩みを取り除くことで早漏を改善していきます。効果は個人差が大きく、早漏が改善した方もいれば、全く効果がなかった方もいます。
改善効果の得られなかった方は早漏の原因が別にあるということなので、原因解明の1種としてカウンセリングを受けるのも良いでしょう。
早漏の原因とは?
早漏とは何が原因で起きるのか、詳しいメカニズムまでご存じの方は少ないでしょう。
ですが、敵を知らずして戦に勝つことはできません。原因を解明することで、具体的な解決策が見えてくるのです。
早漏には3つの原因があります。それぞれ詳しく解説をしていくので、自身のペニスを分析する資料としてください。
心因性
心因性早漏は、メンタル的な問題が引き金となり射精が早くなってしまう状態です。
セックスに対して強い不安や緊張、ストレスを抱えることで「セロトニン」と呼ばれる神経伝達物質が脳から分泌されず、心がリラックスできないことで射精時間が短くなる現象が起きます。
一方で、ストレスホルモンと称される「ノルアドレナリン」という物資は過剰に分泌されてしまい、交感神経を優位にする。つまり性的な興奮を煽る働きをすることから、ペニスを射精へと導いていきます。
簡潔にまとめると、心因性早漏はセロトニンという抑え役が少ないことで、ノルアドレナリンの暴走を制御できない状態です。
この症状を改善するには、心に巣くう不安やストレスを取り除く必要があります。専門のカウンセリングを受けるのも良いですが、趣味やスポーツに熱中してQOL(生活の質)を上げることも効果的でしょう。
敏感性
敏感性早漏は、亀頭が性的な刺激に慣れておらず、脳に性的に刺激が伝わる前に身体が反応して射精してしまうことです。僅かな刺激にも過敏に反応してしまうので、挿入して数回ピストンしただけで果ててしまう事態に陥ります。
特徴としては性行為未経験者(童貞)や、10~30代の若者に多いとされています。セックスの経験を重ねることで改善されるケースもありますが、亀頭に耐性をつけるために増大手術を受けたり、ヒアルロン酸などの薬剤を注入することが一般的です。
また、誤ったマスターベーションを繰り返すことで敏感性早漏に陥る場合もあり、短時間で射精することを目的としたマスターベーション、いわゆる「時短オナニー」が原因となるケースもあります。
衰弱性
衰弱性早漏は加齢などによる肉体的な衰えが原因とされ、40~50代に多い症状です。運動不足や男性ホルモンの減少などによっても引き起こされるので、若い世代にも稀に出現します。
改善策としては、内服治療やゲーゲル体操で筋力を向上させることが有効的でしょう。
早漏であることの弊害
早漏のデメリットとは、男性にとって深刻なものです。当事者にしか理解できない悩みでしょうが、早漏への予防意識を高めるためにも情報を共有していきましょう。
女性を満足させられない
まず一番大きなデメリットに、セックスで女性を満足させられないことが挙げられます。男女ではセックスで絶頂に至るまでの時間が異なり、大まかには下記のように分析されています。
シーン | 時間 |
---|---|
男性が挿入から絶頂を迎えるまえの時間 | 約5~9分 |
女性が絶頂を迎えるまでの時間 | 約20分 |
ペニスの理想的な挿入時間 | 約15~21分以上 |
セックスで女性をオルガズムに導くには、約20分間は心と体に性的な刺激・興奮を与え続ける必要があります。
男性が挿入してから射精するまで10分以内ですので、女性に満足してもらうには挿入前の前戯や、挿入後のピストン運動が非常に重要だということです。
しかし、早漏男性の場合は挿入前、つまり女性が手でペニスに触れたり、フェラチオをしただけで射精に至ってしまうケースが多いので、女性を絶頂に導くなど夢のまた夢でしょう。
その結果、パートナーと気まずくなったり、場合によっては破局を迎えることさえあるのでやりきれません。
自信が喪失する
セックスで女性を満足させられないことで、男としての自信を失ってしまうケースも多々あります。
- 「どうせ今回も自分だけ射精するんだ」
- 「また物足りない顔をされるかもしれない」
といったネガティブな思考に囚われることで、セックスをすることが恐くなるケースもあります。
また、性的な自信の喪失はEDに繋がる可能性があり、極度の不安から女性の前で勃起することができなくなるという最悪な事態を招くこともあるでしょう。
ストレスを感じる
射精できるのだからストレスフリーだと思われている方もいるでしょうが、それは間違いです。
セックスは、射精が全てではありません。パートナーとの一連の行為は愛情を深めたり確認したりする場でもあり、独りよがりな射精ではマスターベーションをしていることと変わりがないのです。
また、興味のあるプレイなどがあっても、始めてすぐに射精してしまうことで完全に不完全燃焼です。純粋にセックスを楽しむことができないストレスは、皆さんが想像しているよりも遥かに大きいものなのです。
早漏の治し方を知れば人生が変わる
早漏は男性同士では冗談のネタとして扱われますが、当事者からすれば決して笑いごとではありません。
- セックスが楽しくない
- セックスが気持ち良くない
- 恋人や妻と上手くいかない
など、日常生活において大きなデメリットがあるのです。男としての自信を失うことで、仕事などにも支障が出るケースだって珍しくはありません。
しかし、早漏は治せます。まずは自分が早漏であることの原因を解明し、適切な治療を行いましょう。大切なのは早漏を治す、自分を変えるという前向きなパワーです。
大袈裟ではなく、早漏が治れば人生が変わります。嘘だと思う方は、ぜひ本記事でご紹介した早漏治療を試してみてください。