日本人男性の6~7割が悩まされている包茎。
日常生活に様々なデメリットが生じる厄介な症状ですが、改善方法としては手術治療を受けることが最も確実です。
しかし、「手術」と聞いて気になるのは、やはり費用面の問題でしょう。手術治療=費用が高額という図式が思い浮かぶのは当然のことです。
本記事では包茎手術の費用相場から、治療を任せられるクリニック選びのポイントまで、男性であれば誰もが気になる情報を解説していきます。
包茎手術の費用相場
包茎手術の費用は、ペニスの状態によって相場が異なります。
ペニスの状態 | 費用相場 | 施術時間 |
---|---|---|
仮性包茎 | 77,000~132,000円 | 約30分 |
真性包茎 | 150,000~187,000円 | 約20~60分 |
嵌頓包茎 | 132,000~200,000円 | 約20~40分 |
当然ですが、包茎の重症度が重いほど治療費は高くなります。
仮性包茎であれば、勃起時や自分で皮を剥くことで亀頭が露出できます。そのため、日常生活に生じるデメリットが少ないのをいいことに、つい放置してしまいがちです。
仮性包茎も、長年放置していれば悪化する恐れがあります。重症化してから治療を受けることで費用が高くなってしまうので、早期発見・早期治療を心掛けてください。
包茎の種類別治療費を詳しく解説していきましょう。
仮性包茎
仮性包茎の特徴は、平常時でも勃起時でも、比較的容易に皮を剥くことができることです。亀頭を露出させることができれば、入浴時にペニスに溜まった恥垢を洗うこともできますし、セックスもスムーズにできるケースが多いです。
包茎の中でも症状が軽いといえますが、気になる手術費用の相場は下記のとおりです。
手術費用の相場 | 施術時間 |
---|---|
77,000~132,000円 | 約30分 |
包皮の締め付けや癒着のない仮性包茎は、切除する皮の範囲さえ正確に計測できれば、手術は比較的容易だといえます。
切除する包皮の範囲や量を決めることを「デザイン」と呼びますが、平常時と勃起時の両方を想定して慎重に行われます。このとき、経験の浅い医師などは計測を誤ってしまい、包皮を切りすぎてしまうトラブルが発生する恐れがあります。十分に注意をしてください。
仮性包茎は、日常生活を送る上での弊害が少なく、必ずしも治療を受ける必要はないといわれています。現に仮性包茎と上手に付き合いながら、何不自由なく生活をしている方は大勢います。
しかし、将来的な重症化や感染症の発症リスクなどを考慮すれば、放置せず治療を受けるべきでしょう。
真性包茎
真性包茎は、平常時でも勃起時でも皮を剥くことができない状態です。包皮の先端が非常に狭く、ペニスと包皮が癒着しているケースもあり、非常に厄介です。無理に皮を剥がそうとすれば、ペニスを傷めてしまうでしょう。
亀頭が全く露出できないことから、日常生活に多大なデメリットが発生する真性包茎ですが、気になる手術費用の相場は下記のとおりです。
手術内容 | 手術費用の相場 | 施術時間 |
---|---|---|
真性包茎治療 | 150,000~187,000円 | 約20~60分 |
癒着剥離 | 55,000~110,000円 |
包茎の中でも重度の状態ですので、治療費も高くなります。ペニスと包皮が癒着している場合は、包茎手術の前に癒着剥離の処置が必要です。費用は別途で請求されてしまうので、2つ合わせるとかなりの高額費用となるでしょう。
仮性包茎とは異なり、真性包茎は絶対に放置ができません。
- 排尿
- 清潔保持
- セックス
など
あらゆる面で不自由が生じ、ペニスと包皮の癒着範囲が広がれば、治療費はさらに高額となるのです。
生まれた瞬間は誰もが真性包茎ですが、通常であればペニスの成長に合わせて自然と改善されます。しかし、成人してからも約2割の方のペニスが真性包茎のままです。恐らく様々な葛藤を抱えて日々生活していることでしょう。
特に衛生面に関する問題は深刻で、入浴時に皮を剥いて洗浄することができないことから、雑菌が非常に溜まりやすくなります。異臭はもちろん、亀頭包皮炎なども慢性的に発症し、パートナーにも膣炎や、不振症などのリスクが生じてしまうのです。
真性包茎は絶対に放置せず、一刻も早く治療を受けてください。
嵌頓包茎
嵌頓包茎は、剥いた皮が元に戻らなくなり、包皮が亀頭や陰茎を締め付けてしまう状態を指します。その状態が長く続けばペニスが鬱血し、最悪の場合は細胞が壊死する可能性もあります。
カテーテル挿入など医療的な処置から発生することもありますが、多くの場合は自分で無理やり皮を剥いたことが原因です。気になる嵌頓包茎の手術費用の相場は、下記のとおりです。
手術内容 | 手術費用の相場 | 施術時間 |
---|---|---|
嵌頓包茎治療 | 132,000~200,000円 | 約20~40分 |
絞扼除去 | 55,000~88,000円 |
真性包茎と比較すれば安価な印象を受けますが、危険度は嵌頓包茎のほうが上です。ペニスが包皮に締め付けられた状態で元に戻らないのであれば、締め付けを広げる絞扼除去という処置を行ってから、包茎手術を行う必要があります。その分、費用も高くなってしまうでしょう。
嵌頓包茎の場合は、一刻も早く適切な治療を受けてください。ペニスが壊死してから後悔しても遅いのです。
包茎手術は保険適用でいくらになる?
包茎手術の保険適用に関しては、ペニスの状態によって対象となるか決まります。
ペニスの状態 | 保険適用 |
---|---|
仮性包茎 | 対象外 |
真性包茎 | 対象 |
嵌頓包茎 | 対象 |
日本の健康保険は、「病気や日常生活に支障がある症状」にのみ適用されます。そのため、残念ながら仮性包茎は保険適用外となります。
真性包茎と嵌頓包茎は状態によって保険が適用されますが、多くのクリニックで自由診療という形がとられています。
保険が適用された場合は、治療費の自己負担額は1~3割で済みます。仮に10万円の手術を受けたら、費用は1~3万円です。ただし、こちらの金額はあくまで目安のため、正確な金額が知りたい場合はクリニックにお問い合わせください。
それでは、包茎の症状と保険適用の関連性について、もう少し掘り下げてみましょう。
仮性包茎は保険適用が不可
仮性包茎は、下記のような理由から日常生活に支障なしと判断されてしまいます。
- 自分で皮を剥くことができる
- ペニスの清潔を保つことができる
- 問題なく排尿できる
- セックスができる
自分で皮を剥くという手間は発生しますが、ほぼ日常生活への弊害はありません。
インターネット上では、仮性包茎によって重篤な感染症を引き起こしたという情報や、性行為が行えないという嘆きを頻繁に見かけますが、自分でペニスの皮を剥けばそれらの問題はクリアできてしまうのです。
入浴時に皮を剥けば亀頭やカリ部分を綺麗に洗うことができますし、セックスにおいても、勃起時に皮を剥くことで大きな支障はありません。重症度によっては、勃起をすることで自然と亀頭が露出する方もいます。
しかし、日本人男性の約6~7割が仮性包茎に悩まされていることも事実です。全額自己負担しなければ手術治療が受けられないというは、なんともやりきれない気持ちになるでしょう。
真性包茎は保険適用が可能
真性包茎は、下記の理由から保険適用が認められるケースがあります。
- ペニスの衛生面が悪い
- 排尿時に便器などを汚してしまう
- 勃起をすることで包皮が引っ張られ痛みを感じる
- セックスができない
排尿時の問題やセックスができないことも大きな弊害ですが、特に深刻なのがペニスの衛生面です。
ペニスが常に先端まで包皮に覆われていることにより、入浴時に亀頭やカリ部分を洗うことができません。その結果、恥垢という汚れや細菌が溜まり、強い異臭や亀頭包皮炎などの感染症を引き起こしてしまうのです。
感染症に関しては本人だけではなく、パートナーにも大きく関係します。仮に真性包茎の状態でセックスが行えたとしても、膣内というデリケートな部分に不衛生なペニスを挿入することで、性病や不妊症状を発症するリスクがあるでしょう。
真性包茎は自分だけではなく、パートナーのためにも早期治療が望まれるので、保険が適用されることは非常にありがたいと言えます。
嵌頓包茎は保険適用が可能
嵌頓包茎は日常生活への支障に加えて、ペニスの壊死という危険性があることで保険適用となります。
包皮が常にペニスを締め付けていることで鬱血を起こし、血液の供給が断たれてしまうことで酸素や栄養の供給までストップします。その結果訪れることが、ペニスの壊死なのです。
壊死したペニスは再生することができず、最終的には切断する必要性まで出てきます。男の象徴であるペニスを失うことで、今後の人生が大きく変わってしまうでしょう。下世話な話かもしれませんが、ペニスがなくてはセックスだって楽しめません。
性的な欲求を解消できないということは、想像以上にメンタル面に大きな影響を与えます。大袈裟な話ではなく、人によっては生きる意味も失ってしまう恐れだってあるでしょう。
そうならないように、嵌頓包茎に陥った場合は迷うことなく手術治療を受けてください。
包茎手術の保険適用にもデメリットはある
包茎手術の保険適用は、何もメリットだけではありません。一般的にはあまり周知されておりませんが、保険を使って包茎手術を受けた場合、選択できる治療法は「環状切開法」のみとなります。
術後の仕上がりを気にせず、とにかく治ればそれで良いという方は問題ありません。しかし、仕上がりの見た目を気になされる方にとっては、これは無視できないデメリットなのです。
環状切開法は、余剰分の包皮をぐるりと一周に渡って、環状に切除する方法です。失敗のリスクが低い手法ですが、包皮切開後の縫合は陰茎の中ほどで行われます。そのため、傷痕がやや目立つことに加え、ペニスがツートンカラーになる恐れがあります。
ペニスは、外側と内側で色合いが異なります。外側の包皮が茶色いことに対し、内側はピンク色となっています。
環状切開法で余分な包皮を取り除くことで、ペニス内側のピンク色が顔を覗かせます。その後、残っている包皮と傷口を縫合することで、ペニスの上側(亀頭側)がピンク、下側(根本側)が茶色というように、ペニスの色合いが2色に分かれてしまう恐れがあるのです。
この状態ですと、一目で包茎手術を受けたことが他人にバレてしまいます。誰にも知られずこっそり包茎を治療したい方は、費用が高くなってもデザイン性を重視できる自由診療で手術を受けることをおすすめします。
包茎手術のクリニック選びのポイント
包茎手術の費用が把握できたら、次に意識してほしいのは治療を受けるクリニック選びです。
当事者からすれば、少しでも安いクリニックで手術を受けたいと考えてしまうものですが、その思考はいささか安易で危険です。クリニック選びを間違えることで、重大な医療事故を引き起こす恐れがあるのです。
包茎手術で後悔しないためにも、クリニック選びのポイントを解説していきます。ぜひ参考にしてください。
専門性
実は包茎手術の専門医は、泌尿器科医であることをご存じですか?
泌尿器科は、一般の総合病院などに属しています。真性包茎や嵌頓包茎であれば保険が適用されるので、専門医による施術に加え、手術費用も安く済ませられることが大きなメリットでしょう。
しかし、専門医だからといって、美容外科クリニックの医師より技術力が高いとも限りません。むしろ取り扱っている手術の種類やペニスのデザイン力に関しては、クリニックのほうが優れているケースもあるでしょう。
保険適用されることで、どうしても手術方法が限定的になります。それによって術後の傷痕が目立ったり、ペニスがツートンカラーになる恐れがあるのです。
また、総合病院の泌尿器科の場合、医師は包茎を「治す」ことに重点を置く傾向にあります。つまりデザイン性に関してはいささか無頓着の場合があるというこです。ペニスの見た目にこだわりのある方は、自由診療とはなりますが、クリニックで治療を受けることをおすすめします。
医師の経験
包茎手術の一番の弊害は高額な治療費ですが、それを逆手に悪質な商売を行っているクリニックもあります。
通常の費用相場よりも安価な価格をアピールしているクリニックは、経験が浅く専門性の乏しい医師が施術を担当するケースがあります。その結果、何が起こるかといえば、包皮の切除範囲を誤ったり、手術中に亀頭や陰茎を傷つけるなどの医療ミスです。
実際に激安で治療ができるという広告に釣られて手術を受けたところ、医療事故が発生した報告が数多く存在します。
包茎手術を受けて後悔したくなければ、担当してくれる医師の経歴は必ずチェックしておきましょう。ほとんどのクリニックは、ホームページ上で医師の紹介ページを掲載しています。これまでのどのような医療に携わってきたのか、包茎治療に携わって何年なのか、要チェックです。
口コミなどの評判
包茎治療に限らず、初めて訪れる店舗は事前に口コミなどで評判をチェックすることが定番化しています。
ペニスというデリケートな部分を扱う商売なのですから、大切なのは信頼性です。実際に施術を受けた方の口コミから、下記のポイントを探ってみましょう。
- 治療費の金額は適切だったか
- 医師は親身になって話を聞いてくれたか
- 仕上がりは満足できるレベルだったか
- 術後の痛みや出血の有無
これらのポイントでユーザーが全て合格点を付けているようであれば、そのクリニックは信用に値します。体験者の声は非常に重要な情報ですので、上手に活用してください。
アフターケアの充実度
術後のアフターケアも重要なポイントです。
包茎手術に関しては、術後に大きな問題が生じるケースが少ないといえます。安全性が高いことも包茎手術の特徴なのですが、稀に痛みや出血が数日~数週間に渡って出現することもあるのです。
そういった場合、施術を受けたクリニックが下記のようにアフターサービスを実施していれば安心できるでしょう。
- 専属スタッフが24時間対応
- 術後の診察や診療は全て無料
治療が終わればクリニックと患者の関係も終わるのではなく、その後の日常生活も含めて責任ある対応をしてくれるクリニックを選んでください。
プライバシーの確保
包茎とは、非常にデリケートな問題です。恥じる必要などないと分かっていても、男性は強い羞恥心や劣等感を抱いてしまうでしょう。
そんな複雑な心境にきちんと寄り添ってくれるクリニックは、治療を受ける側からすれば非常にありがたいといえるでしょう。具体的には、下記のような配慮が求められます。
- 無料カウンセリングは個室で行う
- 患者の個人情報を他人がいる前で口にしない
- 希望する場合はカウンセリングから施術まで全て男性スタッフが対応してくれる
- 何度も通院するような手間を取らせない
包茎に悩まされている男性は、様々なコンプレックスを抱いています。
近年の医療はサービス業と化している側面がありますので、患者に対して最大限のホスピタリティを発揮してほしいものです。
支払い方法の選択肢
包茎手術を自由診療で受ける場合、どうしても高額な治療費が必要となります。
社会人であればまだしも、学生やフリーターという立場であれば、費用の捻出に苦労することは想像に難しくありません。
そういった場合に頼りになるのが、クレジットカードや医療ローンという支払い方法の選択肢です。現金一括で支払うことが難しい場合は、クレジットカードで分割したり、支払い回数は多くなりますが、医療ローンで月々の返済額を小額に抑えられるでしょう。
患者の懐事情に合わせた支払い方法を提示してもらえるのは、包茎手術への敷居を下げる効果もあります。ここに値引きなどが加われば鬼に金棒ですので、ダメ元でカウンセリング時に相談してください。
包茎手術を受けるなら早いほうが良い
仮性包茎のように日常生活への弊害が少ない場合でも、包茎は決して放置してはいけません。重症化する可能性は十分にありますし、そうなってから治療を検討しても高額な治療費が足かせとなるでしょう。
真性包茎や嵌頓包茎にしても、日常生活への支障やペニスの壊死など様々なリスクが発生しているのですから、放置することには何の意味もありません。
包茎治療で大切なことは、早期発見・早期治療です。包茎で悩んでいる暇があれば、最寄りのクリニックの評判をチェックしましょう。治療を受けるか悩んでいる方は、とりあえず無料カウンセリングに出向きましょう。
何も行動せず時間を浪費していくのは、愚策でしかありません。将来を含めて充実した人生を送るためにも、包茎治療を受けることをおすすめします。