にんにくを摂取することで勃起力が向上すると言われていますが、果たして本当なのでしょうか。
確かににんにくは精力がつく食材として有名です。だからといって、勃起力とどのような関係性があるのか、いささか不透明であることも事実でしょう。
本記事ではにんにくと勃起力の関係性や、にんにく含まれている有効成分を詳しく解説していきます。
にんにくで勃起力は高まる?
にんにくを上手に摂取することで、勃起力の向上は十分に期待できます。なぜなら、にんにくに含まれている数多くの成分や栄養が、勃起力と密接な関係性にあるからです。
また、バイアグラやシアリスと並び、にんにくにはED(勃起不全)改善にも高い効果を発揮してくれます。
ここからは勃起力を高めてくれるにんにく成分を分かりやすく解説していきます。ぜひ参考にしてください。
アルギニン
勃起力には、男性ホルモンが大きな影響を与えます。特にテストステロンというホルモンが多く分泌されることで、勃起したペニスに硬さや張りが宿ってくれるのです。
にんにくは、「アルギニン」という成分が含まれていますが、アルギニンにはテストステロンを増やす役割があります。性機能の向上や筋肉増強などにも欠かすことのできない成分で、男らしさを上げるための必須成分だといえるでしょう。
通常の白いにんにくにも豊富に含まれていますが、黒にんにくのアルギニン含有量は白にんにく約3倍だといわれています。血管拡張作用もあることから体内の血流が改善され、勃起力を高めるだけではなく、ペニス増大にも一役買ってくれる可能性もあります。
また、アルギニンにはEDの改善効果もあり、ED治療薬として長年研究をされてきました。もはやアルギニンに勃起力を向上させる働きがあることは、疑いようのない事実ということです。
アリシン
アリシンは疲労回復や生活習慣病を助けてくれるアミノ酸の一種で、にんにくやネギなど香りの強い食材に多く含まれています。特ににんにくはアリシンが豊富に含まれており、にんにく特有の匂いというのはアリシンが原因で発生していることをご存じでしたか?
アリシンには、血流をスムーズにする効果があります。血液を固まりにくくさせることで血栓予防を果たしているのですが、血の流れが良くなるということは、すなわちペニスへの血液供給量も多くなるということです。
血流改善だけではなく、アリシンは血液生成を促す効果ももち合わせています。つまり多くの血液を作り出し、それを供給することによりペニス内部の海綿体という組織が膨張し、逞しい勃起を促してくれます。
ジアリルトリスルフィド
ジアリルトリスルフィドはにおい成分であるアリシンが変化したものであり、血管拡張作用を促してくれます。
アリシンはにんにくを傷つけることで分泌される成分で、調理の過程で分解や結合を行い、ジアリルトリスルフィドを発生させるという仕組みです。
ジアリルトリスルフィドは「DATS」とも呼ばれ、ガン細胞の増殖を抑えたり、細胞そのものを消滅させる効果も持ち合わていることから、ガン治療という分野でも大きな注目を集めている成分です。ペニスに関しては、やはり血流改善効果が期待できるでしょう。
オキソアミヂン
オキソアミヂンはにんにくから抽出される成分が濃縮されたエキスのことで、滋養強壮に高い効果を発揮してくれます。
人間は加齢とともに疲労の蓄積が大きくなり、それは勃起にも大きく関係してきます。体が疲れていると勃ちが悪いという経験に覚えのある男性は多いでしょう。
オキソアミヂンは疲労回復に有効的な成分を肉体に与え、性欲や精子生成を増強させるといった働きをしてくれます。つまり理想的な勃起に必要な環境を整えてくれるということです。
ポリフェノール
にんにくには様々な種類のポリフェノールが含まれており、代表的なものを1つに絞れといわれても難しいほどの数が存在します。
ポリフェノールと聞くと、多くの方が美容に良いというイメージを持っていると思います。それは決して間違いではなく、ポリフェノールと美容は非常に密接な関係性にあるといえるでしょう。
しかし、ポリフェノールは勃起力にも大きな影響を与えてくれることをご存じですか?
血管内部に炎症がある場合、血管幅が狭くなり、血流が悪くなってしまいます。ポリフェノールには、その血管の炎症を抑える働きがあります。
炎症が抑えられた血管は通常の幅で血液が循環し、滞りなくペニスへと血液供給を行ってくれます。炎症を抑えるという独自のアプローチ方法で、勃起力向上のサポートをしてくれるのです。
S-アリルシステイン
S-アリルシステインは、にんにくの希少成分の1つです。
様々な成分や栄養が含まれるにんにくに極僅かしか含まれておらず、日常生活における疲労回復を助けてくれます。
肉体疲労が軽減されることで性欲が向上し、結果的に勃起力を高めてくれることにつながります。
ビタミンC
あまり印象は強くないかもしれませんが、にんにくにはビタミン類も豊富に含まれています。多くのビタミン類の中から、今回はビタミンCに注目していきます。
ビタミンCと聞くと真っ先に思い浮かぶことが、風邪予防などの免疫力の向上だと思います。それも重要な健康維持効果ですが、勃起力に関しては鉄分の吸収率を助けてくれる点にスポットライトが当たります。
男性が鉄分不足になると、疲労感や食欲低下、筋力低下などの症状が引き起こります。疲労感以外は勃起と関係がなさそうですが、そうではありません。
鉄分不足が原因で食欲が低下することで、血管拡張作用のある成分が摂取できなかったり、筋力が低下することで勃起力を支えるPC筋が衰えるという弊害が起きます。
つまり鉄分は、勃起力を縁の下で支える土台作りに一役買っているといえるのです。
鉄分は、お世辞にも取りやすい栄養素とはいえません。含まれている食材が限定されることから、日常的に不足しがちとなります。
そこでビタミンCの出番というわけです。摂取した鉄分をできる限り体内に吸収する手助けをしてくれるので、非常に重要な役割を担ってくれます。
ビタミンB1
ビタミンB1には、疲労蓄積の原因となる乳酸を分解する作用があります。疲労回復やスタミナ補給、肌荒れ予防に効果的とされ、忙しい現代人は積極的に摂取するべきでしょう。体が元気なら勃起力も必然的に高まっていくものです。
クリニック診療などで疲労に関する相談を行った際、にんにく注射をお勧めされた経験があるかもしれませんが、ビタミンB1は副作用のない万能薬として非常に重宝されています。
にんにく注射はAGA治療にも効果的ですので、男性からすればメリットしかありません。効果の持続時間が永久ではない点が、唯一のデメリットでしょう。
また、ビタミンB1には血流改善効果もあります。ペニスへの血液供給という面でも勃起力を支えてくれます。
にんにく成分を高める方法
にんにく成分には勃起力を向上させる効果がありますが、どうせならその効能を最大限にまで生かしてみませんか?
にんにくは日常的な食生活において頻繁に登場する食材ですので、調理法や食べ方を工夫するだけで、効率良く勃起力を高められるでしょう。
ぜひ参考にして、日々の食事に取り入れてみてください。
加熱調理を行う
にんにくは加熱料理を行うことで含まれている成分を変化させたり、その効果を高められます。
例えばにんにくの匂い成分であるアリシンは、加熱することで「スコルジニン」と「アホエン」という2つの成分に変化します。それぞれ血行促進やコレステロール値を低下させるなどの働きをしてくれるので、アリシンをという1つの成分から様々な効能が得られるというわけです。
また、にんにくは油で加熱調理することで栄養が逃げにくくなります。せっかくの貴重な成分を逃さず体内に吸収するためにも、炒め物や揚げ物に使うことをおすすめします。香ばしい香りを放ってくれるので、食欲増進にも効果的でしょう。
注意点としては、アリシンは高熱に弱いということです。調理温度を60~80度に抑えるように心掛けてください。
細かく刻む・すり潰す
にんにくは細かく刻んだり、すり潰すことでアリシンが活性化します。
にんにくの丸焼きなどはスタミナ料理の定番ですが、栄養価を重視するなら加工することは必須といえるでしょう。にんにくの風味が苦手という方でも、刻んだりすることで料理の隠し味として利用することができます。
逆に、にんにくの匂いが気になって食べられないという方は、加工をせず丸ごと調理することをおすすめします。
にんにくを傷つけなければアリシンは発生しませんので、加工調理と比較して匂いを最小限に抑えられるでしょう。
相乗効果のある食材と食す
にんにくと一緒に摂取することで、栄養価を高めてくれる食材があります。
追加食材 | 効能 |
---|---|
青魚 | 血流改善を促進 |
豚肉 | スタミナアップ |
大豆・蕎麦 | 疲労回復を促進 |
にんにく単体で食べるのは苦手という方は、上記のように互いの相乗効果を発揮してくれる食材と一緒に調理することをおすすめします。
細かくみじん切りにして肉と一緒に炒めるだけでも、十分な栄養を摂取することができます。手間暇のかかる調理方法でもないので、独身男性でも手軽に作れるでしょう。
チントレも併用する
せっかく勃起力を高めてくれる成分を摂取してのですから、チントレも併用して行うことでペニスを鍛えていきましょう。
腹筋な胸筋を鍛える際も、トレーニング後はたんぱく質を摂取して効率良く筋肉を大きくしていきます。その理論と同じで、チントレ後ににんにく成分を吸収することで、勃起力を高めるサポートを行ってください。
チントレ方法は色々あるので、自分が無理なく行える手法を実践しましょう。
にんにくで勃起力を高める際の注意点
にんにく成分が勃起力を向上させてくれると判明した以上、毎日でも摂取したいという方もいるでしょう。にんにく好きの男性からすれば願ったり叶ったりの状況かもしれませんが、ここで注意事項があります。
皆さんのやる気に水を差すようで心苦しいですが、しっかりチェックしていきましょう。
口臭の原因になる
にんにくのデメリットとして真っ先に挙げられることが、口臭でしょう。
にんにくの匂い成分であるアリシンは、包丁で加工調理することによって発生します。ラーメン店などですりおろしにんにくが入っている小鉢などが用意されていると、つい大量に使ってしまうので要注意です。
休日前であれば問題はないでしょうが、女性と会う約束があったり、仕事で取引先に出向く用事がある際は、摂取を控えたほうが良いでしょう。
過剰摂取で体調不良が起こる
にんにくがペニスに良いからといって、過剰に摂取することで下記の症状を引き起こす恐れがあります。
- 下痢
- 腹痛
- 嘔吐
- 眩暈
- 胸焼け
- 発熱
消化不良とも言い換えることもできますが、何事にも適量というものが存在しますので注意してください。薬だって過剰摂取することで毒になるのです。
ちなみに、1日に摂取しても大丈夫なにんにくの量は、生で1片。加熱調理後は4片までとされています。
腸からの栄養素の吸収を妨げる
にんにくの過剰摂取が原因で、栄養の吸収率を悪くする恐れがあります。
にんにく成分は、確かに体やペニスにとって貴重な栄養成分ですが、摂り過ぎることにより腸内の善玉菌を殺してしまい、腸内環境を乱してしまうのです。
その結果、下痢や嘔吐などの体調不良が起きたり、腸から効率よく栄養を吸収できないことで、皮膚や口内に炎症が起きるなどのトラブルが発生します。
さらに血中に存在するヘモグロビンや赤血球にも影響を与え、貧血などのリスクを高める可能性もあるでしょう。
にんにくを適度に活用して勃起力を高めよう
にんにくは料理の香り付けや隠し味にもってこいの食材ですが、勃起力を向上させてくれる素晴らしい成分も豊富に含まれています。
切って加熱するだけでにんにく成分の効果を高めることができる点も、非常にお手軽だといえます。
普段はあまり調理をしないという方でも、コンビニやスーパーなどで調理済みのにんにく料理がたくさん売られています。そういった商品を利用することで、毎日の食卓ににんにく料理を1品使いすることも容易に実現できるでしょう。
にんにくを上手に摂取して、スタミナと一緒に勃起力もアップさせてください。