世間一般的に、嵌頓（かんとん）包茎という症状は耳に馴染みがない言葉でしょう。真性包茎のデメリットのほうが広く知れ渡っていることも、嵌頓包茎の知名度が低い1つの原因だと言えます。
しかし、当事者にとっては深刻な状態であることに変わりはなく、自分で治す方法はないものかという声もちらほら聞こえてきます。
本記事では嵌頓包茎を自力で治すことができるのかを解説するとともに、自力で治すことのリスクや、嵌頓包茎になることで生じるデメリットをお届けします。
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公式サイトへ 嵌頓包茎を自力で治すことは可能？
結論からお伝えすると、自力で嵌頓包茎を治すことはできません。なぜなら、ペニスの大きさに対して余分は包皮を取り除かない限り、何度でも再発する可能性があるからです。
ペニスと皮が癒着している真性包茎とは異なり、仮性包茎は自分で皮を剥くことができます。嵌頓包茎も同様で、タイプによっては指で皮を剥いて亀頭を露出させることが可能です。しかし、それは一時的な対処療法に過ぎず、根本的な解決策とはなっていません。
また、嵌頓包茎を自分で治そうとすると、思わぬトラブルを招く恐れがあります。注意喚起を促す意味でも、嵌頓包茎を自分で治すリスクを解説していきます。
ペニスが壊死する
嵌頓包茎は剥いた皮が元に戻らず、亀頭や陰茎を締め付けてしまうことがあります。これは人間で言うと首を絞められているのと同じ状態です。この結果何が起きるかと言うと、ペニスの壊死です。
リンパや血液の循環が悪くなり、亀頭に十分な酸素や栄養を配給できなくなることで、ペニスの細胞組織が壊死していくのです。こういった事態を避けるためにも、嵌頓包茎は早期発見・早期治療が重要となります。
性行為ができなくなる
自分で嵌頓包茎を治そうとペニスをいじくり回すことで、陰茎や包皮に無駄なダメージが蓄積され、炎症や怪我の原因となります。
皮を少し剥こうとしただけで痛みが走るので、セックスはおろかマスターベーション（オナニー）すらできなくなってしまうのです。射精は男性のストレスにも大きく影響し、性的な行いができないことで、メンタルやホルモンバランスに乱れが生じてしまうでしょう。
包皮が裂傷する
嵌頓包茎は指を使うことでスムーズに皮を剥けるケースもありますが、力を入れ過ぎたり、無理やり引っ張ることで包皮が裂ける危険性があります。亀頭包皮炎を誘発するリスクもあり、ペニスと皮の癒着にもつながってしまうので注意してください。
入浴時やセックスなど必要に応じて皮を剥くことは必要ですが、痛みや陰茎の締め付けを感じたらすぐに止めるべきでしょう。
後悔しない嵌頓包茎のおすすめの治し方
嵌頓包茎は、手術治療を受けることで改善できます。というより、ペニスにメスを入れて包皮を切除するしか、嵌頓包茎を治す方法はありません。闇雲に自分でペニスをいじくり回すのは非常にリスクが高いので、後悔したくなければ手術治療一択だと明記しておきます。
手術は泌尿器科や美容クリニックで受けることができますが、専門の医師の診療をお願いしたいのなら、泌尿器科がおすすめです。インターネットやSNSで、包茎手術後悔というタグを見かけることがあるでしょうが、それはクリニック選びに失敗しているだけでしょう。
また、手術治療に抵抗があるからと嵌頓包茎を放置しておくと、症状は悪化していきます。糖尿病をお持ちの方は、悪化する速度が速い傾向にあるので注意が必要です。
手術治療と聞くと費用の心配をされる方も多いですが、ペニスの状態によっては保険適用が可能なケースがあります。包皮によるペニスの締め付けは、重大な疾患やペニスの壊死を招く危険性があるため、保険の適用対象になっているものと考えられます。
嵌頓包茎の手術治療にも、いくつかの種類があります。費用だけではなく、ペニスの見た目も変わってきますので、自分の希望に合う手術方法を選択するようにしてください。
嵌頓包茎の種類
一口に嵌頓包茎と言っても、いくつかの種類が存在することをご存じですか？中には仮性包茎と酷似しているタイプもあるので、混同してしまう男性が後を絶ちません。
自分がどのタイプの嵌頓包茎に当てはまるのか知る良い機会でもありますので、それぞれの特徴を解説していきましょう。
非勃起時に包皮をスムーズに向ける
ペニスが勃起していない平常時は、皮を剥けるタイプです。普段はペニスの先端まで皮に覆われていますが、指を使うことでスムーズに亀頭を露出できます。
勃起時にも皮を剥くことはできますが、途中で痛みや締め付けが出現する可能性があるので、決して無理はしないでください。包皮や亀頭が炎症を起こす原因となるでしょう。
非勃起時に包皮を剥くことができない
平常時であっても、指で皮を剥いて亀頭を露出させることが困難なタイプです。全く亀頭が露出できないわけではありませんが、多少強引に皮を剥く必要があります。途中で痛みや締め付けが出現するケースが多いので、やはり無理は禁物だと言えるでしょう。
勃起時はほぼ皮を剥くことができず、平常時にあらかじめ亀頭を露出させておいてからペニスを勃起させると、強い痛みや締め付けが出現するので注意してください。
無理に剥くと包皮が元に戻らなくなる
無理をすれば亀頭を露出させることはできますが、剥いた包皮が元の状態に戻らなくなるタイプです。包皮が亀頭や陰茎を締め付けてしまい、皮がドーナツ状に腫れ上がります。
この状態を放置することで痛みが締め付け具合が増していき、ペニスに深刻なダメージを与える危険な状態へと発展していきます。ペニスが壊死するという最悪のケースを招く可能性も否定できません。一刻も早く医療機関で治療を受けるようにしてください。
また、皮が戻せる状態であるなら、剥いた後は必ず戻すよう習慣付けましょう。これは、子供の包皮翻転訓練でも同じことが言えます。
長時間の亀頭露出で包皮が腫れる
平常時でも勃起時でもスムーズの皮を剥くことができます。その際に痛みや締め付けは感じませんが、長時間亀頭を露出していると、時間の経過とともに包皮がドーナツ状に腫れ上がるタイプの嵌頓包茎です。
包皮が膨らむことによって締め付けや痛みが出現するので、やはりペニスにダメージが加わってしまうでしょう。日常生活では気がつかない方も多いことから、「隠れカントン包茎」とも呼ばれています。
嵌頓包茎のデメリット
ほかの包茎と同様に、嵌頓包茎にも様々なデメリットがあります。中には嵌頓包茎独自のデメリットも存在し、知っておくと早期発見・早期治療につなげることができるでしょう。
また、デメリットを放置することで発生するリスクを解説することで、嵌頓包茎の男性に対して危機管理を促すことができると考えております。ぜひ重症化リスクの回避に役立ててください。
自分が嵌頓包茎だと自覚できない
真性包茎や仮性包茎と比べて、嵌頓包茎の認知度は決して高いとは言えません。勃起時や指を使えば亀頭が露出できることから、多くの男性が仮性包茎だと勘違いを起こしてしまいます。
重症化して包皮が元に戻らなくなったり、皮の締め付けにより亀頭や陰茎が鬱血して初めて自分が嵌頓包茎だと知るパターンも珍しくありません。しかし、それでは遅すぎるのです。既にペニスには深刻なダメージが蓄積されているので、日常生活に何らかの弊害が生まれることでしょう。
また、どのタイプの包茎にも共通していますが、包茎は早期改善が重要です。その際に、正しい治療法を選択しなければ、余計に症状が悪化することだって考えられます。一口に手術治療と言っても、包茎の種類によって適した方法があるのです。
ペニスを清潔な状態で維持できない
嵌頓包茎は入浴時に手で皮を剥けるタイプもあれば、ほんとんど亀頭を露出できないタイプもあります。そこで問題になってくるのが、恥垢です。いわゆる「チンカス」と呼ばれる汚れで、放置することで悪臭の原因や、性感染症にかかりやすくなったりします。
自分だけではなく、パートナーに病気を感染させてしまう恐れもあるので、ペニスを清潔にすることは非常に重要なのです。
当然ですが、女性関係にも大きな影響を生み出します。画像を検索してもらえば一目瞭然ですが、恥垢が溜まったペニスには見た目からして不潔です。セックスの際に臭くて汚いペニスを出されたら、相手はどう感じるでしょうか。逆の立場になって考えれば分かりますよね？
また、汚れが石灰化することで皮と亀頭が癒着してしまう原因ともなります。ペニスの癒着は通常の包茎治療に加えて、癒着を剥がす治療も併せて受ける必要が出てきます。費用面でも大きな痛手になることが明白でしょう。
早漏になりやすい
亀頭が常に先端部分まで包皮で守られていることで、ペニスが刺激に弱くなり早漏となってしまいます。男性の中には早漏を笑いのネタとして軽んじる方もいますが、実は当事者にしか分からない苦しみというものがあるのです。
早漏は包茎治療を受けることで改善されるケースもあるので、ポイントはやはり早期治療ということになります。包茎を放置しても碌なことがないということです。まさに百害あって一利なしだと言えるでしょう。
真性包茎になるリスクがある
無理に皮を剥くことで裂傷のリスクがありますが、包皮に細かい傷がたくさんつき、傷ついた皮膚同士が接触することでペニスと癒着する可能性があります。言い換えれば、嵌頓包茎から真性包茎になってしまうということです。
真性包茎は、自分でペニスの皮を剥くことができない状態を指します。ペニスにくっついた包皮が癒着で剥がすことができない状態なので、ペニスの癒着と真性包茎は同じ意味だと認識してください。
真性包茎は亀頭が全く露出できないことから、日常生活に非常に大きな弊害を生み出します。見た目でも機能面でもデメリットが多く、あえて大袈裟な表現をするのなら。男として生まれてきた喜びを全て奪われてしまった状態です。
嵌頓包茎を自分で治そうと無理をしたり、放置することでリスクが高くなってしまうので、十分に注意してください。
嵌頓包茎を自力で治すのは後悔の元
嵌頓包茎の正しい治療法は包茎手術を受けることであって、自力で治す術はありません。むしろ素人が軽はずみな行いをすることで、取り返しのつかない事態に発展する恐れすらあるでしょう。
嵌頓包茎は知名度が低いゆえに、危機感が薄くなるような印象を受けます。それは誤った認識であり、早期発見・早期治療を妨げる弊害だと考えます。
どんな包茎であっても、放置することに意味などありません。何か理由があって手術治療を受けられないのならまだしも、「治療費を浮かせたい」「ペニスにメスを入れるのが恐い」といった理由で医学的に何のエビデンスもない情報に踊らされるのは論外です。
ペニスは男の象徴であるとともに、男であることの喜びを与えてくれる重要な部分です。ぜひ正しい治療を受けて、男として生きる人生を謳歌してください。
